感謝の言葉を惜しみなく
医療機関で働いている友人の話です
日本の外科医でいわゆる「ゴッドハンド」と言われる名医と仕事をしたそうです
その人は、明らかに他のドクターと違うところがあると言っていました
それは、医師や看護師などチームスタッフの一つひとつの行動に対して、必ず一言声をかけているということでした
「ありがとう」
「そうそう」
「いいね」
「素晴らしい」
「さすが」
短い言葉だけれど、そのおかげで、緊張しやすい手術室の中でもスタッフは自身を持って行動でき、スムーズに手術を進めることができるとのこと
手術はチームプレー
執刀医の腕はもちろん大事だけれど、チーム一人ひとりのパフォーマンスが上がらないと良い結果に結びつきづらいものです
「もっと何かしてあげたい」に繋がる一言
ビジネスシーンにおいても、仕事がスムーズに進む人の行動の特徴として、「何かをしてもらったら気遣いの言葉をかける」ことが挙げられます
相手に対する感謝の気持ちをしっかり言葉にして伝えられる人、と言い換えることができそうですね
会社の受付をしている友人は、「信頼できる人は、とにかく受付の人にも感じが良い」と言っていました
何かするたびに、
「お手数おかけします」
「よろしくお願いします」
「恐れ入ります」
「助かります」
「いつもありがとうございます」
など、必ず一言「気遣いの言葉」を言ってくれるそうです
誰しもお礼を言われると「もっと何かしてあげられることはないかな」という気持ちになるものです
ほんの些細な一言かもしれませんが、あるかないかで印象は大きく変わります
普段からの習慣にしよう
このような「ちょっとした一言」というのは、ビジネスシーンだけで発しようとしてもなかなかできるものではありません
「一言加えるくらい、意識すれば簡単だろう」と頭では思っていても、意外と咄嗟には出てこないのです
やはり、普段からの習慣が大切
たとえば、カフェに行ったとき、お店の人に声を出してお礼を言う
銀行などで対応してくれた人に感謝を伝えるなど、普段から意識して行うことで自然に言葉が出てくるようになります
相手が自分のために動いてくれたことに対する感謝の気持ち
そして、それを言葉で表現すること
それは、普段の生活から意識することで身についていきます
その積み重ねによって、相手は自分に好意を持ってくれる
そして自分を慕い、また協力してくれる
ビジネスの良いサイクルに繋がっていくのです
仕事も人間関係もうまくいく「気遣い」のキホン
三上ナナエ すばる舎 2014
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