「なりたい自分」へ努力する人になる

考え方

07 「ダメな自分」は自力で追い出す

<アドラーの言葉>
どんなに苦しいことがあっても、きみにはそれを解決する力がある!

ためらわない気持ちこそが大切

アドラーは人生において苦しいことやツライことがあったとしても、人にはそれを解決して乗りこえる力がそなわっていると言うんだ
自分にはそういう力があると思うと自信が生まれるし、ほかの人よりおとっているという劣等感を持つことを、アドラーは「劣等コンプレックス」と呼んでいる

たとえば、「はい、やってみます・・・でも・・・」という口癖にある人
いったんは「やってみます」と言っても、そのあとで「でも、本当に自分にできるかな・・・」と自分をうたがってしまうんだね
自分を信じられなかったら、何もなし遂げることはできない

これをなくすためには、「自分にはどんなことも解決できる力がある」と心から思うこと
自分を信じることが大事なんだ
そうすれば、かならず道は開けるよ

08 短所を長所に変えて自信を持つ

<アドラーの言葉>
弱点は、強みに変えられる!

物事はよい面を見るようにする

アドラーは本の中で、「フライタークという詩人が、視力が弱いおかげでほかの人が現実を見る以上の想像力でものを見ることができた、だからいい詩をたくさん作って偉大な詩人になった」というエピソードを語っているんだ
この詩人は、視力が弱いことを弱点や欠点だと考えていなかった
よく見えないおかげで、人よりも想像力が発達し、いい詩を作れたと、「強み」としてとらえているんだね

物事は、弱点だと思っていたことが強みにもなるんだ
たとえば、やることが遅くて「のろま」だと思われている人は、「ていねいな人」と言えるんじゃないかな
「失敗ばかりする人」は、「たくさんチャレンジしている人」だよ
こんなふうに言いかえてみると、弱点や欠点が減って、強みがどんどん増えくるよ
きみの弱点は何かな?
思いつくことがあったら、それを強みに言いかえてみよう

09 「羨望」はいいけれど「嫉妬」はダメ

<アドラーの言葉>
人を「うらやましい」と思う気持ちを利用して、がんばる力にする!

「うらやましい」からきみはがんばれる

うらやましいという気持ちは「羨望」と言うんだ
これは、だれの中にも少しはある感情
羨望は、「うらやましい、自分もあの人みたいになりたい」と思うことであり、前に進むための力になるから、悪い感情ではないとアドラーは言っているんだよ
逆に、「自分よりできるあの人はイヤ」という気持ちは「嫉妬」と言い、やきもちを焼いたりねたんだりすること

嫉妬は、決して前向きな気持ちにはならないから、アドラーは「厄介」なものであり、「危険な態度」だと言っているよ
きみよりも勉強やスポーツができる友だちがいたら、「あの子みたいになりたい!」と羨望の気持ちを持って、目標にしてみよう

なんとなく「できるようになりたい」と思うよりも、「あの子みたいに」とはっきりした目標があった方ががんばれるよ
きっと、学べることも多いはずだ

10 失敗は経験の1つにすぎない

<アドラーの言葉>
どんな経験もその意味を決めるのは自分!

結果はきみの考え方しだいで変わる

アドラーは、どんな経験をしたとしても、それが次に成功するか失敗するかを左右するものではないと言っているよ

つまり、「今回うまくいかなかったから、次も失敗する」とは限らないという意味だね

じゃあ、次に成功するか失敗するかを決めるのは何か?
アドラーは経験したことに対して、自分がどんな「意味」を見出すかのかかっていると考える

たとえば、発明王のエジソンは、電球を発明するまでに100回も200回も失敗を繰り返した
でもエジソンは「失敗」とは言っていない
「この方法ではダメという発見をした」ととえらたんだ
普通は「失敗」と考えそうなことでも、「ダメな方法の『発見』」という前向きな意味を見出したんだね
経験したこと自体は、いいことでも悪いことでもない
経験をプラスにするのも、マイナスにするのもきみ自身なんだよ

11 恥ずかしがりは損をする

<アドラーの言葉>
臆病になるのはやめる!
勇気がある人だけがよい結果をえることができる!

「恥ずかしい」と感じても思いきってやってみる

アドラーは、臆病で、いつもびくびくしているような恥ずかしがりやは直した方がいいと言っているよ
なぜなら、怖がってばかりいると、苦しいことに出あったとき、そこから逃げるクセがついてしまい、いつまでたっても乗りこえることができないからなんだ
勇気がある人は、もし苦しいことを乗りこえられなかったとしても、そんなに傷ついて落ち込むことはないとアドラー言っているんだ

つまり、勇気があれば、何回でもチャレンジすることができるからだね
きみも、できないと思い込んでいることに思い切ってチャレンジしてみるといいよ

はじめはドキドキするかもしれないけど、何回かやってみると、少しずつ慣れてくるんじゃないかな
きみたちには、世界中の人とふれあうチャンスがあるんだ
そんなときに恥ずかしがっていたらもったいないよ

12 見かたを変えれば世界が変わる

<アドラーの言葉>
物事の見かたは、自分が「変えたい」と思えば変えられる!

どう思うかは人それぞれ きみはどう思う?

アドラーは、ものの見かたや考え方、態度のことを「ライフスタイル」と言っているんだ
これは、幼いときに形作られるものなんだけど、もしきみが「こういう考え方をやめたい、変えたい」と思ったら、いつでも変えられるんだよ

たとえば、学校で友だちとケンカをしたとき、「相手が悪いからケンカになった」と思ったとしよう
これは、きみの「考え方」だね
でも、まわりの友だちは、「両方とも悪い」という「考え方」だったとする
それを知って、もしきみがまわりの友だちの「考え方」に納得したら、きみの「考え方」を変えていいんだよ
正しいと思ったらそうする、間違っていると思ったらやめる

ものの見かたや考え方が変わると、きみに起こることも変わる
考え方をいい方向に変えれば、現実もいい方向に変わるものなんだ

自分で決められるひとになる! 超訳こども「アドラーの言葉」

斎藤 孝 KADOKAWA 2016

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