よく批判をする人の2つのタイプ
物事を批判的にとらえがちな人がいます
こういう人はまわりに敬遠されがちですが
一概に悪いとも言い切れません
批判のなかには重大な指摘が含まれていることがあるからです
批判が多い人のタイプには次のように2種類あります
①ある事象に対して批判的に意見をし そのことを阻止しようとするタイプ →保守的な現状維持型の人で できない人の特徴のひとつです ②ある事象に対して問題意識をもち 改善策を提示するタイプ →現状打破型の人で これは頭がいい人の特徴と言えます
会社には社内外のさまざまな要因でいろんな変化が起きます
社内であれば 方針が変わる 制度が変わる
プロセスが変わる システムが変わる 上司が変わる
社外であれば 法律が変わる 事業環境が変わる
顧客ニーズが変わる 株価や為替が変わる
ビジネスでは 常に改善・革新を続けなければ生き残れないのです
ところがこの変化の入口で まず批判を展開するのが
①の仕事ができないタイプの人なのです
「今までとやり方が違う」「新しい書式をつくらなければならない」
「前のほうが使いやすく新しいのは使いにくい」
「今度の上司は◯◯だ!」・・・
何かが変わるとき こんなふうに反射的に反対する人がいます
新しいことに慣れるのは面倒ですし
今までのやり方を否定されることにもなるわけですから
気持ちはわかります
こういった批判は多くの場合
変化につきもののストレスを解消するのが目的なのです
もちろん特定の人が苦しんでいる場合
変化に伴う負担がその人だけに集中している可能性もあり
組織として調整する必要はあるかもしれません
ただ 長期的な成長やリスクへの対処を考えたとき
変化というのは必ず必要なものです
したがって基本的にいったんは協力的に受け入れる姿勢が求められるのです
では もう一つの②のタイプはどうでしょうか
②のタイプの人は 現状の仕事のやり方のまま
仕事が改善されないことには批判的です
もちろん現状打破のための行動が必ずよりよい結果に結びつくとは限りませんが
変化が起こること自体に肯定的なのです
ですからこのタイプは変化を冷静に受け止めます
まず考えることは その変化に伴い自分は何をすればいいかということです
「では◯◯の手順を✕✕に変更しますね」
「◯◯に問題が起こりそうなので 手を打つ必要がありますね」
というふうに対応を検討していきます
他人とは考え方が違うのが大前提
少し角度を変えると 批判を好む人には「離別感」が希薄な傾向もあります
離別感とは「他人と自分は違うことを感覚としてわかっている」ことです
仕事ができない人は 他人の言動に対して「それは間違っている」
「その価値観はおかしい」という否定の言葉が出やすいです
人の考えを「間違っている」と言い切ってしまうのは
自分基準でものを考えているからです
これは「相手も自分と同じ価値観で当たり前」という心理から生まれる考え方です
一方 頭のいい人は 誰かの意見に対して否定も肯定もせず
そのまま理解しようとします
「そういう考え方もあるんだ」「面白い価値観だね」という言葉は
離別感のある人から出やすい言葉です
これは先入観をもって人や考え方に接していないということです
ビジネスでは良くも悪くも変化しないと生き残れません
現状に甘んじる姿勢は組織にとって足手まといになるので注意が必要です
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入社1年目から差がついていた!頭がいい人の仕事は何が違うのか?
中尾ゆうすけ すばる舎 2015