薬剤師が余る時代
厚生労働省は2021年4月26日
「第8回薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会」を開催し
2045年までの薬剤師の需給推計案を公表しました
在宅医療や対人業務、病棟薬剤業務などの充実によって
需要が増えると仮定したとしても供給数が上回ることが予想され
2045年には最大で12万6000人少なく見積もっても2万4000人が
過剰になるとの見通しが示されました
今のままでは薬剤師は「余る」時代を迎えるということです
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で薬局の売り上げが落ち込み
パートや派遣薬剤師の雇用環境が急速に悪化しています
売り手市場が続き多様な働き方が認められてきた薬局の職場で
大きな「変化」が起きています
これからの時代を生きる薬剤師は パートや派遣薬剤師のみならず
「選ばれる薬剤師」であることが必須となります
「選ばれる人」「選ばれない人」
薬剤師に限らず「選ばれる人」はどのような人なのでしょうか?
「残ってほしい人」と思われる人はどのような人なのでしょうか?
高学歴で出世をし それなりの肩書をもった人の中には
「自分は選ばれて当然だ」と高をくくっている人もいるかもしれませんが
学歴がよく優れた知識をもっていて 運よく出世したとしても
そんなあなたを周りの人たちが心の底から「一緒に働きたい」と思っているかどうか
それを忘れてはならないのです
現場での日々の仕事を通じて培ってきた人の心をつかむ人柄や
しっかりとした経験に裏打ちされた人間力は
華々しい学歴や職歴に優る・・・
そんな実感があるのではないでしょうか
就職の面接で志望動機を聞かれると
「自分の可能性に挑戦したいと思った」と言う人がいます
自分の可能性への挑戦は 趣味の範囲ですることです
仕事は 趣味ですることではありません
人間関係の基本は「自分が役に立ちたい」と思うことです
選ばれる人と選ばれない人の違いは
基準が自分中心か
まわりのために何かをするという発想になっているかどうかの差です
ふだんから 自分中心ではなく
まわりのために行動できる人が選ばれるのです
仕事をする時の感覚には3段階があります
1)「義務感」=MUST(しなければならない)
「しなければならない」からするのは「義務感」です
「生活のため」「お金のため」あらゆる仕事はここから始まります
2)「責任感」=CAN(自分ができる)
「義務感」は「結局誰かがしなければならないから自分が頑張ろう」
と進化して責任感」になります
「責任感」が生まれると「お金のため」という感覚から離れて
今度は自己肯定感が基準となります
3)「使命感」=WANT(こういうふうにしたい)
「責任感」が進化したのが「使命感」です
「使命感」まで感じると
「自分はこれをするために生まれてきた気がする」
と思うようになります
選ばれる人は「使命感」を持てる人なのです
「義務感」→「責任感」→「使命感」と
徐々に積み上げていく必要があるのです
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中谷彰宏 選ばれる人、選ばれない人
ぱる出版 2016