成功する人は必要ならば相手に譲り、成功しない人は常に我を通そうとする
「一方的な人間関係(友情、恋愛、仕事)は、本当の人間関係ではない。それはどこにも辿り着くことのできない一方通行の道だ
ーT・F・ホッジ(アメリカの作家)ー
私たちは、双方が得をする「ウィン・ウィンの関係」の話をするのが好きです
しかし実際には、この関係はお互いが相手に一歩譲り合うことで成立しているケースがほとんどです
人は誰でも、妥協しながら生きています
そして、妥協が最善の選択であることは珍しくありません
妥協には、「レストランや映画を選ぶ」「会議で喋る順番を決める」といった簡単なものもあれば、「転職」「住宅購入」「子を持つ」といった、人生の大きな決断に関するときに迫られる難しいものもあります
こうした大きな決断は、私たちの夢や目標を形作るものであり、私たちのアイデンティティと深く結びついています
当然、簡単には妥協できません
それでも妥協は、身近な人と良い関係を築くために不可欠です
人生の夢や目標が、親しい誰かと完全に一致することはまずありません
そのため、時としてそれらは対立します
私が最近コーチングをした人は、昇進をオファーされましたが、その条件はシンガポールへの転勤でした
彼はそのオファーを引き受けたかったのですが、妻はロンドンでの仕事をとても気に入っていて、子供たちも入学したばかりの新しい学校に慣れたところでした
このような状況では、様々なことを熟慮し、よく話し合い、妥協すべきところは妥協しなければなりません
あなたならどうしますか?
妥協は、身近な人を良い関係を築くために不可欠である …compromise is essential for the sake of the people close to you and the important relathionships in your life.
実践しよう
□自分から譲る精神を持つ
妥協で得られるメリットに注目しましょう。あなたが一歩譲ることは、人間関係に良い効果をもたらします。
追い込まれていると、プレッシャーを感じているためにじっくり考える余裕がなくなります。
妥協するかどうかの判断を迫られたときは、次のことに留意しましょう。
・自分の心に正直になる。相手に勝ちたいという気持ちだけで、頑固に我を通すべきではない
・選択の結果の影響がどれくらい重要なのかを考え、柔軟に妥協点を探る
・創造性を発揮し、できる限り多くの人にとってプラスになる解決策を探す。新たな挑戦をするチャンスだと考える
□妥協すべきではない場合を見極める
妥協すべき状況と、自分の意見や主張を貫くべき状況を見極めることは大切です
状況をよく理解し、自分の決断がもたらす影響を考慮しましょう
「目の前の勝ちをとるために、大切な人間関係に亀裂が生じてもいいか」について考えるのもいいでしょう
もし躊躇するなら、それは妥協してもいい場面かもしれません
「ここで妥協すれば、自分が大切にしている価値観や倫理観が傷つけられてしまう」と思ったときは、自分を貫くべきです
大切な信念を曲げてまで妥協すべきではありません
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成功者がしている100の習慣
ナイジェル・カンバーランド ダイヤモンド社 2020