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入社1年目の教科書 仕事において大切な3つの原則❷ 

50点で構わないから早く出せ

仕事は「総合力」で優れたアウトプットを生み出すもの。上司や先輩の力を上手に借りながら結果を出そう
●100点満点の成果を出すために何日もかけるより、1日で50点の成果を出した方が評価は高い
●50点での提出を「ゴール(山頂)」ではなく、「最初のフィードバックをもらう中間地点(五合目)」だととらえる
●そもそも、仕事は1人でやるものではない
●仕事で大事なのは、あらゆるリソースを総動員し、よりよいアウトプットを1秒でも速く出すことにある
●上司や先輩などからフィードバックをもらいながら、最終的に100点満点に仕上げていけばいい
自分の行動をチェックしてみよう

□完璧にやることより、すみやかにおこなうことを心がけている
⇒完璧にやろうとするがあまり、時間がかかりすぎてしまってはいませんか?途中で見せる勇気も、ときには必要です

□先輩や上司のフォードバックを適切に得ている
⇒このような進め方でよろしいでしょうか」とか「こうしようと思っていますが、アドバイスをいただけますでしょうか」など、上司に一声かける習慣をつけましょう
入社1年目の疑問・質問にすべて答えます

Q.50点の完成度というのがわかりません。もう少し具体的に教えていただけますか。

A.絵画制作におけるデッサンをイメージしてください。「〇〇のデータを調べてレポートして」と言われたら、「これとこれとこれのデータがありましたが、不足はありませんか?」と箇条書きでもサイトのプリントアウトでもいいから「必要な素材」を集めて、上司にいったん確認してもらいます。方向性は間違っていないか、素材に過不足はないか。こうした判断を相手ができる段階が50点です。その後でレポートとしてまとめ、もう一度チェックしてもらいましょう。新入社員にとっての「100点」の出来は、上司から見れば70点くらいということもあります。このように何度かやりとりをして、最終的に100点の完成度にしていけばいいのです。

Q.忙しい上司の手を止めさせて、1回1回フィードバックをもらうのは、とても気が引けます。

A.たしかに、「しつこいと思われたらイヤだな」と思う気持ちもわかりますが、気にすることはありません。部下育成のために、あなたに的確なアドバイスをするのが「上司の仕事」なのですから。「たびたび失礼します。2点だけ確認よろしいでしょうか。」など、ていねいかつ明確にこちらの要求を伝えればいいのです。上司が一番イライラするのは、頼んだこととまったく違うことをあなたがしてしまうことです。1からやり直しになると、お互いの貴重な時間がムダになってしまいます。そうならないためにも、「早めの確認」を心がけましょう。わからないことを堂々と聞けるのが新入社員の特権です。私はこれまで、質問に来すぎたと思う部下に出会ったことは一度もありません。みんな気をつかい過ぎているのでしょう。むしろ、しつこいくらいでちょうどいいと思います。

入社1年目の教科書 ワークブック

岩瀬大輔 ダイヤモンド社 2018
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