失敗しない薬局の選び方

薬剤師

患者さん自身が医療機関や医療者を選ぶ「視点」が変わってきました

そうです!
薬局は「病院の隣り」という条件では選ばれない時代です

あなたの薬局は 患者さん視点で「選ばれる薬局」でしょうか?
あなたは 患者さん視点で「選ばれる薬剤師」でしょうか?
そもそも 患者さんはどのような視点で薬局を選ぶのでしょうか? 

「患者と医療者がもっと互いに理解する必要がある」
そう考え広く様々な活動をされている鈴木信行さんは
著書の中で「お気に入り薬局の選び方」についてポイントを述べられています

一患者さんのご意見ではありますが
私たちの努力で変えることのできる条件を中心に参考にしてみましょう

慢性疾患になり 毎日処方箋が必要な薬を飲むことになったら
病院の近くではなく 
自宅の近所や職場への途中にある薬局を探しましょう

自分を覚えてくれてかつ何かあったらすぐに行きやすく
通える薬局にすべきです

開設者でなければ薬局の「場所」を変えることは困難ですが
「患者さんを覚えること」ならどの薬剤師にでもできるはずです

通いやすい薬局を探せたら 最初は処方箋も持たずに
まずは薬剤師の資質を試しましょう
これから重要なサポーターになってくれる方ですから
しっかりと吟味します

薬剤師の「資質」が試されます
患者さんごとに「支えて欲しい」と願うポイントは異なるでしょう
その患者さんの「重要なサポーター」になるためには
患者さんが求める「支えて欲しいポイント」をつかむことができ
かつ それに応えられるだけの知識・技能・態度を持っている必要があります

薬剤師を吟味するために必要となるのはお薬手帳です
慢性疾患で飲むことになった薬に関してお薬手帳を見せて
「次回以降こちらの薬局でお世話になりたいがこちらで扱えるか?」
と聞いてみるのです

そのやり取りをしていくなかで薬剤師やスタッフの温かさや
店の居心地などを感じてみましょう

患者さんを魅了できる「人となり」が必要ですね

薬局全体が居心地のよい空間であり かつ
初めて足を踏み入れた患者さんにも 居心地の良さを感じてもらうためには
瞬間的に取り繕った表面的な「温かさ」ではなく
遠赤外線のように芯から温めることのできる「人間性」を
薬剤師のみならず スタッフ皆が獲得できていることが望まれます

基本的に 薬局や薬剤師は患者が育てなくてはなりませんので
完璧を求めてはいけません
この薬剤師ならば話を聴いてもらえそうかどうかという観点で見ます

逆に聴く耳をもたずにずっと話し続ける薬剤師は避けた方が賢明です

試される薬剤師の「資質」は傾聴ができる能力を備えているかどうかということです
患者さんは「教えて欲しい」のではなく「聴いてほしい」のです

相手が満足できるように上手に「聴く」ということは大変難しいことです
ついつい最後まで聴けずに自分の意見を口走りたくなってしまうことでしょう

しかし わからないこと知りたいことの大体はG●ogle先生が教えてくれる時代です
聴く耳をもたず持てる知識のシャワーを一方的に浴びせるような薬剤師は
もう御免なのです

例えばこの薬局を選んだ理由やいまの体調などを聞いていたらOK
薬局の開局時間などを一方的に話し
次回の来局を予約させようとするようならばNGだと私は考えています

気に入らなければ無理はせずにその場は適当に話を流して退店してしまえばいいだけです

薬剤師は医療者です
患者さんの体調を第一に考えることができる「資質」も当たり前に試されるのです

鈴木信行さんがお勧めする薬局の条件は以下のように記されています

薬局が自らつくっている「ホームページ」がある頂戴した名刺に「メールアドレス」かSNSの情報がある
この時代にメールもSNSもしていないのは時代遅れ
・「若いスタッフ」がいる
高齢のご夫婦だけで営んでいる薬局もありますが
そんな薬局が最新情報収集のため学会に参加したり
積極的に大学とつながっているとは考えにくい
逆に小規模会社なのに若い薬剤師がいる薬局は
薬剤師から魅かれる何かがあるかもしれません
・薬局内の患者の目の届く範囲に「季節に合ったポスターや情報」が貼りだされている
処方箋薬以外の情報を提供してくれる可能性が高い
色あせたポスターがずっと貼られている場合は
情報が古いということでもあり避けた方が賢明
・「処方箋がいらない薬や漢方薬」を扱っている
薬剤師が責任をもって患者に勧める薬が
あるということは勉強している薬剤師がいる可能性が高い
・営業時間が自分の「生活スタイルに合っている」
そもそも自分が行かれないとなりません
「健康サポート薬局」の表示が掲示されている

これから人生100年時代 何らかの病気を抱えて生きる時間が長くなってきます
病気を恐れるばかりではなく一病息災で病気と元気をうまく調和させながら
生きる知恵が必要になります

そんな患者さんの「健康な生活」を確保するため
薬剤師は患者さんとの信頼の下に「つながり」を構築していきます

さあ 選ばれる薬局 選ばれる薬剤師として
地域の方々の「健康な生活」をサポートする
「重要なサポーター」として活躍していきましょう!


鈴木信行 医者・病院・薬局失敗しない選び方・考え方 病気でも「健康」に生きるために

さくら舎 2019年

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