会話が盛り上がる質問の極意
相手に質問することで、会話はどんどん広がっていきます
質問は「あなたに興味があります」というメッセージになりますので、質問されたほうは、質問してくれた人に対して好感を持ちます
ただ、質問があまり好感を持たれない場合があります
それは「あなたを知りたい」という視点ではなく、「自分が知りたい」という視点での質問になってしまっている場合です
薬局を出るときに「患者さんが満足な表情で帰っていく」
そんな時、対応した薬剤師がした質問は「あなたを知りたい」という視点でされていたと考えて
ほぼ間違いありません
質問は「私が知りたい」より「あなたを知りたい」という視点でする必要があるのです
たとえば、次のAとBの質問をされたとき、どんな気持ちになるでしょうか
A 「その靴、どこのブランド?」「それ日本製?」「どこで買ったの?」
B 「靴を選ぶポイントってどんなとこ?」 「いつも靴にこだわりを感じるけど、どんなブランドが好き?」 「ずっと欲しかった靴なんだね。手に入れることができてどんな感じ?」
Aの質問は「クローズドクエスチョン」と言われるものでYESかNO、もしくは一言で答えられる質問です
情報を絞り込むのには良いと言われますが、これが続くと聞かれるほうはちょっと尋問されているような気分になります
それに対し、Bの質問は「オープンクエスチョン」と言って、感情や経過などを自由に話せるものです
こちらは「あなたを知りたいから聞いている」という視点での質問になります
Aは、自分が質問したことに対して”YESか、NOか”しか知ることができませんが、Bは、相手が思っていること、感じていること、大事にしていることなどを幅広く知ることができます
どちらの質問が「自分のことを知ろうとしてくれている」と相手が感じるか、一目瞭然ですよね
質問の入り口はクローズドクエスチョンであっても、どこかオープンクエスチョンを入れることで、会話が更に弾んだり、相手の意外な一面を知ることができます
「ぜひ教えてください!」で心を開いてくれる
フライト中、お客様との会話を弾ませるのがとても上手なCAがいました
私はその秘訣を知りたくて、どんな風に会話をするのか尋ねてみると、「お客様のほうが絶対詳しいことを質問するの」と教えてくれました
たとえば、
・お客様の住んでいらっしゃる土地の自慢を聞いてみる
・飛行機に乗った目的が登山であれば、登山の醍醐味を聞く
・お仕事の話をお客様がしてくだされば、苦労話を聞く・・・など
この時のポイントは、「よろしければ」とは言わず、あえて「ぜひ教えてください!」と言いきること
真似をしてみると、ほとんどのお客様が喜んでお話をしてくださいました
私も今までたくさんの貴重な話を知ることができました
ぜひオープンクエスチョンを使って、「あなたを知りたい」というメッセージを伝えてみてください
相手のあなたに対する見方が少し変わってきますよ
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仕事も人間関係もうまくいく 「気遣い」のキホン
三上ナナエ すばる舎 2014