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人を動かすには

直接お願いするだけでは人は動かない

人に何かして欲しいとき
「言うことを聞いて!」「それは止めて!」と一方的にお願いしても
多くは成功しません

脅し文句を使ったり立場を利用して命令しようとする人もいますが
相手の意欲を削ぎ反抗心を呼び起こすだけに終わります

デール・カーネギーの著書「人を動かす」は
50年以上にわたって多くの人々に愛読されてきました
カーネギーの言う原則の効果から「人を動かす」ポイントを考えてみると・・・

人を動かすには まず相手の立場に立って 相手の気持ちを考えることが必要なのです

人間は、何か問題があってそれに心を奪われているとき以外は、大抵、自分のことばかり考えて暮らしている。そこで、しばらく自分のことを考えるのをやめ、他人の長所を考えてみることにしてはどうだろう。他人の長所がわかれば、見えすいた安っぽいお世辞などは使わなくても済むようになるはずだ。

D・カーネギー 「人を動かす」P.47

患者さんに行動を変えてもらいたいと考えたとき
一緒に働く仲間の行動を変えて欲しいとき
まずは相手の「長所」を考える必要があるということなのです

相手の気持ちを理解するために、相手の立場に立つ

人を非難する代わりに、相手を理解するように努めようではないか。どういうわけで、相手がそんなことをしでかすに至ったか、よく考えてみようではないか。・・・そうすれば、同情、寛容、好意も自ずと生れ出てくる。/すべてを知れば、すべてを許すことになる。

D・カーネギー 「人を動かす」 P.32

相手の気持ちを考える際覚えておきたい人間の特質があります

①人は誰しも自分が正しいと信じている
 客観性や法律は無関係で「悪事をしている」と自覚していても人はそれを正当化する
 だから相手の行動を否定・避難するのは意味がない 
 むしろ相手の理屈を認めてみることが大事
 相手を判断するのを止めて相手の感情を汲み取るようにようにする

②人間には「重要な存在でいたい」という欲求がある
 食欲や睡眠欲に並ぶ大切な基本的欲求で他人から評価されたり尊敬されると満たされる
 ただこの欲求は食欲などと違い自分だけではみたせない
 そのため欲求を満たせず心の底で「断食状態」になっている人が多い
 だからこそこの欲求を満たしてあげると素直な好意を勝ち取ることができる

人を説得して何かをやらせようと思えば、口を開く前に、まず自分に尋ねてみることだ―「どうすれば、そうしたくなる気持ちを相手に起こさせることができるか」

D・カーネギー 「人を動かす」 P.54~55

こんなとき「自分ならどんな助言なら素直に受け取れるか」
それを考えてみる
のです
自分の立場と同時に他人の立場からも物事を見ることが成功の秘訣です


まんがでわかる D・カーネギーの「人を動かす」「道は開ける」➋

藤屋伸二 宝島社 2015
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