効果:イライラ ーコーネル大学 クルーガーとダニングの研究ー
ダメな人ほど自分をダメだと認められない
何かと上から目線で人を扱ったり評価したりする人がいます
そういう人たちとつき合っていくのはときにとてもストレスフル
でも、「能力が低い人ほど自分を過大評価する」というコーネル大学のクルーガーとダニングによる実験結果が示すように、ダメな人が自分をダメだと認識できないことは、研究でも証明されているのです
能力が低い人ほど自分を過大評価するという調査結果
調査では、ユーモア、文法、論理のテストをおこないました
たとえば、ユーモアでは、被験者である65名の大学生に30個のジョークを読ませ、どれくらい面白かったか評価してもらいました
同時に、「あなたのユーモアの理解度は同年代のなかでどのくらいに位置していると思いますか」と尋ね、自身のセンスを評価してもらいました
すると、実際のユーモア理解度の順位の低い人ほど、「自分はユーモアセンスがある」と自己評価を高くする傾向があったのです
興味深いことに、成績下位25パーセント以内の人は、総じて「上位40パーセント程度にいる」と自分を過大評価し、逆に成績上位25パーセント以内の人は、平均して「上位30パーセント程度にいる」と過小評価したのです
つまり、謙虚な気持ちがない人ほど、傲慢だということが示唆されたのです
また、「あなたは平均よりも運転がうまいほうですか?」というアンケートに対しても、じつに70パーセントが「私は平均以上です」と回答していることからも、そもそも「自分は大丈夫」「他人は自分より下」と決めつけて考えている人が多いとも言えそうです
なぜ能力がないのに偉そうなのか
上から目線のひとや無駄に自信だけある人の多くが、なぜ偉そうな態度をとるのか?
それは自身を客観視する「メタ認知」ができていないからです
ですから、そんな人が発する言葉や評価に踊らされるのは時間とエネルギーの無駄
結局は、ただただ謙虚に自己修養・自己研鑽に励むことが賢明だということです
上から目線の人、傲慢な人、偉そうな人は、「自分を客観視できない人」であることを覚えておく
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