ケンカを避けようとする人は、選ばれない。ケンカを避けない人が、選ばれる。
「和を以て貴しとなす」という日本の仕事のやり方でよく起こりがちな過ちは、ひたすらケンアを避けようとしてガマンをすることです。
ガマンをする人は、やがて「私はこんなにガマンしているのに選ばれない」と落ち込みます。
「あの人は好き勝手なことを言っているのに選ばれる。なんで?面白くない。私は嫌われているに違いない」という思い込みは、間違っています。
選ばれる人は、ケンカを恐れないのです。
上司に対しても、「お言葉を返すようですが」とちゃんと自分の意見を言います。
しかも、感じが悪くならないフォローの仕方も身につけていて、ベストな形に持っていきます。
嫌われることを承知で、より相手に役立つことを言っていけるのです。
嫌われるリスクをとり、ケンカも恐れないでふっかけて、最終的に意見の食い違いを通してさらに仲良くなっていける人が、選ばれる人になります。
単なるイエスマンになって、「こんなに私は言うことを聞いているのに、なんで選ばれないんですか」と言う人がいます。
上司は、イエスマンしか求めていない上司について行っても、その上司は出世しません。
部下の将来も行き詰ります。
相手に対してすべて「イエス」と言うのは、拒絶していることになります。
「こういう手がありますけど」と言う人間を上司は信頼するのです。
「こんなにガマンしているのに、選ばれない」と言う人が、次回も選ばれません。
ガマンは、顔に出ます。
どんなに作り笑いも、ばれます。
ガマンして作り笑いをする人より、相手に率直な意見を爽やかに言うことができる人が、選ばれます。
選ばれる人、選ばれない人 1ミリの差が運命の差を生む
中谷彰宏 ぱる出版 2015
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