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成功者の習慣③ 視点

成功する人は長い目で物事を見て、成功しない人は小さなことでイライラする

形のあるものはいずれバラバラになり、元の姿に戻っていく。
だから目の前のことにとらわれず、大きな視点を持とう

リチャード・カールソン(アメリカの作家)

私たちは、つい小さなことでイラッとしてしまいます
給料の増額が少ないとか、後から来た車に自分が停めようとしていた駐車スペースを取られるとか
些細なことかもしれませんが、それでも穏やかな気持ちではいられないものです

作家のデニス・シャープはこう述べています
「なぜ重要なことがたくさんあるのに、些末なことにこだわるのか?」
その理由の一つは、私たちは目の前の出来事に気を取られがちだということです
そのため、一時的に心に大きな絵を描けなくなっているのです

小さな出来事に心を奪われていると、一歩引いて大きな視点に立つことができません
それは劇場の観客席にいて、舞台やショーの一部しか観ていないようなものです

小さなことに目くじらを立ててしまいがちな人は、こう考えてみましょう
「自分はこの問題を、明日も、来週も、一年後も気にしているだろうか?」
このような考え方を習慣にしていると、広い視野を取り戻しやすくなります

小さな出来事に心をうばわれていると、一歩引いて大きな視点に立つことができない
それは劇場の観客席にいて、舞台やショーの一部しか観ていないようなものだ
We become transfixed by a small event and fail to step back and look around.
It is as if we are in a theatre and can see only part of the play or show.
実践しよう

□バルコニーに登ろう
劇場でショーを観るために、最前列の席に座っていると想像してみましょう。
キャストやオーケストラの小さなミスがすべて目に入るので、それが気になってしまいます
今度は高いバルコニーに上がってみます
舞台全体を遠く高い位置から見下ろせるので、さっきまで気になっていた細かいミスは目に入らなくなり、ショー全体を楽しめるようになります
まったく同じショーですが、離れた位置から俯瞰することで、体験が大きく変わったのです
これを、日常生活の中で小さな物事に対しても実践してみましょう
些細なことが気になったら、次のように自問してみるのです
「大きな視点に立てば、この出来事を気にする価値はあるだろうか?
同僚の仕事の出来は本当にそこまでひどいものだったのだろうか?
誰かが遅刻したことで会議の開始が遅れているのは、私にとってそこまで重大な問題だろうか?」

□イライラから自分をまもる方法
それでも、状況を俯瞰できず、目の前の小さな出来事に対するストレスや怒りが収まらないと感じるのなら、「人生は短い」ということを思い出しましょう。
あなたは死ぬ間際になっても、「同僚に(昇進の)先を越された」「隣人が家の壁を塗りなおしたので、自分の家がみすぼらしく見えるようになってしまった」といったことを、まだ気にしているでしょうか?
不要なストレスや不安、ネガティブな感情から自分を守る方法を紹介します。
・目にするといつもイライラしてしまう対象が視野に入らないようにする。
・議論をしているときは、我を通さずに相手に勝たせる
・目を閉じ、10まで数えて心を落ち着ける
・「物事を真剣に受け止めすぎだ」と自分を笑い飛ばす
・他人にも自分と同じように「バルコニー席」に移動して状況を俯瞰するように促す

皆さんも私と一緒に「バルコニー席」に移動して広く全体を見渡しませんか?

成功する人は他人のために何かするすることを大切にし、成功しない人は自分のことばかり優先させている

「人は、我が子のためになら自分を犠牲にできる。ビスケットの最後の一枚を子供に食べさせる。私はこの寛容さを、家族や隣人、村人にまで広げることが、人生を豊かにする秘訣だと考えている」

トム・ストッパード(イギリスの劇作家)

研究によって、人間は恵まれない人たちのためなら、進んで時間やお金を捧げようとすることがわかっています
これは嬉しいニュースです
つまり統計データは、あなたがすでに寛容であることを示しているのです

しかし、誰もが寛容だとしたら、次のステップは何でしょうか。
本当の寛容さとは、ホームレスに数枚のコインを渡すことだけではありません
その人に話しかけ、状況を把握し、食料を買うなどの必要なサポートをすることです
youtubeでは時々、ホームレスが寒さをしのげるように、自分が着ていた服を脱いで渡す人の動画に注目が集まったりします
このように、自分のことなどかまわず、他人を助ける行為ができる人こそが、真の成功者だといえるでしょう
寛容さはお金や時間の問題だけではありません
他の人なら何もしないような場面でも、人に感謝することを忘れず、お礼の言葉をかける
こうした行為は、その人の寛容さを際立たせます
見返りを期待しないことも大切です
本当に寛容な人は、見返りなど求めません
イギリスの文学者ジョン・バニヤンはこう述べています
「見返りが期待できない相手にも施しを与えることが、真の人生を生きることである」

自分のことなどかまわず、他人を助ける行為ができる人こそが、真の成功者である
That's what real success looks like-being the person who gives without thinking about themselves to help others.
実践しよう

□小さなことから
寛容になるために、次のようなことを実践してみましょう
小さな親切には、大きな意味があります
以外な場面で、寛容に振る舞えば、相手に喜んでもらえることが多いからです
・バスの席を譲る
・パートナーのために、週末の過ごし方のプランを考えて伝える
・隣人の旅行中に、猫の世話をすると申し出る
・仕事を早く切り上げて、子供のサッカーの試合やダンスの発表会を観戦、鑑賞する
・同僚にサプライズの誕生祝いをする
・仕事に苦労している同僚に手を貸す

□他人の寛容さを褒める
他人の親切や寛容さを目にしたら(特に、見返りを求めないで誰かのために何かをしている場合は)、その人を褒めるようにしましょう
直接、称賛の言葉を伝えてもいいですし、その人を褒める言葉を公に発信してもいいでしょう
SNSで「今日、ダウンタウンのコーヒーショップのオーナーが、ホームレスに無料でコーヒーとベーグルを分け与えていた。素晴らしい寛容さだ。陰のヒーローだ」という風に投稿するなどです
あなたもぜひ、このように寛容な行為を目にしたら、それを本人や周りの人に伝えるようにしてみてください

成功者がしている100の習慣

ナイジェル・カンバーランド ダイヤモンド社 2020
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