SNSの時代になって、新手の詐欺師が出てきました
誇大広告のようなプロフィールをつくり、合成写真を使って、派手な生活をアピールして、商品やサービスを売りつけようとする人たちです
豪華なオフィスや自宅を披露したり、旅先ですごい部屋に泊まっていることを自慢したりします
パーティーでの写真や有名人のツーショットをアップして、信用させるのです
あとから、そういう詐欺師の化けの皮が剥がれて、騙されたと気がついたときには、投資のためのお金を送金したあとだったりします
お金持ちは、自分がお金持ちであることをあまり自慢しません
パーティーでも、ちゃんとした人が集まるときは、誰も自分のSNSにアップしていません
それは禁止されているからではなく、それがマナーだからです
たとえば、皇族主催の晩餐会の写真は、「ロイヤルファミリーとディナーなう」などとSNSに流れてこないでしょう
そういう意味ではSNSにアップしているだけで、一流とは見なされないのです
映画スターとか芸能人は別ですが、経済人で一流の人は、自分のプライベートな部分を切り売りしません
ロイヤルファミリーが、休日に買ったものを披露したり、ランチに何を食べたかをアップしたりしないことを考えるとわかるでしょう
自分のことを大きく見せようとする人たちに騙されてはいけません
そもそも、自分の豊かさや人脈の広さを自慢したところで虚しいだけです
SNSの時代になって、いい人を演じようとしたり、格好つけたりする人がいます
でも、付け焼き刃でがんばったり、取り繕ったりしても、いずれボロが出るものです
それは雰囲気から、なんとなく伝わるものです
写真や動画からでも、ちょっとしたジェスチャーで、その人の人柄は垣間見ることができます
その意味では、人柄というのは隠せないものです
SNSを見て、なんとなく「この人はいい人そうだ」「なんだか好きになれない」と思うのは、その人の空気感を感じているからです
「自分はすごい。他の人よりも幸せだ」とマウンティングしたい気持ちになっても、落ち着きましょう
自分に自信がないから、そういうことをやってしまうのです
それが、見る人にバレていたとしたら、なんともかっこ悪いと思いませんか?
人は、マウンティングされるより、弱さを見せられたほうが、相手に好感を持つものです
実際、すごい人であればあるほど、自分の弱さを見せられます
なぜかというと、弱さを見せても崩れない強さがあるからです
20代では、たとえ大きく見せようとしても、もっと大きな人たちは、世間にはいくらでもいます
だから、がんばって背伸びしてみせようとはしないことです
自分の未熟さを伝えて、今後に期待してもらいましょう
そして、できない自分をオープンでみてもらうことで、応援してもらうのです
20代にとって大切な17のこと
本田 健 きずな出版 2021
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