成功する人は「ありがとう」が口癖で、成功しない人は周りに何かしてもらうのは当然だと思っている
「ありがとうと言おう。見返りを期待せず、心からの感謝を表そう。
ラルフ・マーストン(アメリカのモチベーショナル・スピーカー)
そうすれば、あなたの周りに人が集まってくる」
今日、誰かに感謝を示しましたか?
あなたの一日を細かく観察すれば、周りの人に日頃の感謝を伝えるチャンスはたくさんあることがわかるはずです
小さな行為にも目を向けましょう
テーブルに食べ物を運んでくれた人、困っていたときに手を貸してくれた人、あなたの休憩中に仕事を引き継いでくれた人
私たちはつい、誰かに何かをしてもらうのを当然だと見なしてしまいがちです
それが日常的に繰り返されている行為ならなおさらです
残念ながら、家庭や職場、プライベートで、身近な人をよく観察し、きちんと感謝を伝えられている人は多くありません
それは相手の行動だけではなく、感情を無視することにもつながってしまいます
この罠に陥らないようにしましょう
「そんなふうに人に細かく感謝することを、親から教わらなかった」と、育てられ方のせいにすべきではありません
感謝を伝える様々な方法は、今からでも学べます
短い言葉をかけるだけではなく、カードやプレゼントで相手を驚かせてみてもいいでしょう
「今日、誰かに感謝を示しただろうか?」と自問しよう Have you shown someone today that you really appreciate them?
実践しよう
□感謝の気持ちを常に忘れない
周りの人への感謝を伝えることを、大切な用事として心に留めておきましょう
人は誰かに忘れられ、軽んじられるのを嫌います
忘れないように、「今日、誰々に、感謝を伝えること」というふうに手帳に書き込んでおくのもいいでしょう
誕生日や結婚記念日のお祝いのように、事前に計画を立て、プレゼントと一緒に相手に感謝を伝えるのもいいでしょう
でも、こうしたタイミングを逃したとしても、気にすることはありません
何もしないより、何かをするほうがはるかにいいのです
大切な人に感謝を伝えましょう
伝え方は、その相手に心から感謝したいと思ったとき、自ずと決まってくるものです
心配する必要はありません
□「ありがとう」以上の言葉で感謝を伝える
もちろん、「ありがとう」と言うだけでも感謝は伝わります
しかし、それだけでは不十分なこともあります
心を込めずに口先だけで「ありがとう」と繰り返していると、言葉は力を失っていきます
たとえば次のように、丁寧にお礼の気持ちを伝えてもいいでしょう
「私を別の部署に異動させることについて、上司と話をしてくれてありがとう。私の肩を持っていると思われるかもしれないから、この話題を上司の前で口にすることには抵抗があったはずだ。心から感謝するよ」
以外なタイミングで、相手の努力をよく見たうえで心からの感謝を伝えると、その効果はとても大きくなります
成功する人は「足るを知る」の精神があり、成功しない人は当たり前のことへの感謝を忘れている
「私たちを幸せにしてくれる人たちに感謝しよう。私たちの魂を花咲かせてくれる、素晴らしい庭師たちに」
マルセル・ブルースト(フランスの小説家)
あなたは今日、どんなことに感謝したいですか?
感謝は健康にも良い効果をもたらします
2015年のカリフォルニア大学の研究によれば、感謝の気持ちを多く表現する人は、睡眠の質が高く、気分がポジティブで、心不全のリスクが低いことがわかっています
それ以前の研究でも、普段から感謝の気持ちを表現する人は、楽観的で、新しい友人ができやすいことが指摘されています
残念ながら、私たちは感謝の気持ちを抱くよりも前に、人の欠点に目を向けてしまいがちです
少しでも気に入らないところがあると、そのことで頭をいっぱいにしてしまい、トータルで物事を判断できなくなってしまうのです
たとえば退院したばかりの人が、「入院で長い期間を棒に振ってしまった」「病院の食事が不味かった」などと文句を言うことがあります
その人は、医師や病院の努力によって病気が治り、健康を取り戻せたことへの感謝を忘れているのです
現代人は、いま手にしているものにありがたく感謝する能力を錆びつかせています
おそらくそれは忙しい毎日に追われていて、心に余裕がなくなっているからでもあるでしょう
インターネットによって大量の情報が溢れ、私たちはもっとより良いものを多く手にできる、自分にはそれを得る当然の権利がある、という錯覚を抱くようにもなっています
その結果、感謝するのではなく、何とかケチをつけて、不満を口にするようになってしまったのです
真の成功を望むならば、感謝を表す人間にならなければなりません
まずは、目の前にあるものに心から感謝を示すことから始めましょう
真の成功を望むならば、感謝を表す人間にならなければならない。まずは、目の前にあるものに心から感謝を示すことから始めよう Be grateful and demonstrate sincere thanks.
実践しよう
□常に感謝の気持ちを表す
これはちょっとしたマインドセットの変化が必要になるかもしれません
今日から「足るを知る」の精神で生きていくのです
悪いところを批判する前に、まずは感謝をしましょう
人に感謝できる、共感力の高い人は、相手の良い点に注目するところからコミュニケーションを始めます
そのため、相手の悪い点が過度に気になったりはしません
これを実践するのが難しいなら、周りを見渡して、自然に他人に感謝している人を見つけ、同じように振る舞えないか考えてみましょう
□誰に感謝したいか
「これまでの人生で、心から感謝したい出来事は何か?」を考えてみましょう
すると、おのずと感謝したい人が浮かんでくるはずです
その名前を書き出しましょう
親やパートナー、きょうだいなど、予想通りの名前も多く浮かんだはずです
忘れかけていた意外な人の名前も出てくることもあるかもしれません
感謝の気持ちを十分に表現するために、伝え方には工夫をしましょう
言葉や行動できちんと感謝を伝えましょう
□感謝日記をつける
毎日、感謝したいと思ったその日の出来事を書き出しましょう
小さなことでもかまわないので、日記に書き留めます
その隣に、誰にどんな方法で感謝した(するつもり)かを書き込みます
成功者がしている100の習慣
ナイジェル・カンバーランド ダイヤモンド社 2020
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