今日の行動が、未来の自分を決めている
大きく変化する時代の中で、何となく先の見えない不安を抱えている人も多いと思います
もし、将来に不安を感じている人がいるとすれば、その方々にお伝えしたいことがあります
それは、今自分が置かれている状況は、過去に自分が選択してきた結果であり、それと同時に、今自分がしていること、今から選択することは、未来に自分が置かれる状況を創り出しているのだということです
たとえば、あなたが飲食店で働いているとしましょう
目の前のお客さまにあいさつをするとき、元気よくするのか、ボソボソつぶやくのか、それによって明日の売上が変わります
そのあいさつが、その後のお客さまの行動に大きな影響を与えているからです
お客さまが喜んで帰ってくださるような対応ができれば、翌日は、友達や仲間に声をかけて、一緒に来てくださるかもしれません
ですから、「将来、この会社は、どうなるのだろう」「これから世の中はどうなるのだろう」と心配するよりも、「今日一日という時間を、未来に向けて、どのように使うか」を考えたほうが、未来を変えることができるのです
それは、今日の一日の行動、今の生き方が、未来に結果となって返ってくるからです
どうしたらいいかわからない、そんなときは、人に会う
しかし、今日一日の使い方で未来が変わるといわれても、何をどうしたらいいのかわからないこともあるでしょう
そのようなときは、一人でも多くの「仕事を楽しみながら働いている人たち」に会ってみてほしいと思います
自分が興味のある分野で、楽しみながら働いている人たちがいる場所へ行って、直接、話を聞いてみるのです
私たちが最も大きな影響を受けるのが、自分が出会った人々です
自分と他人との相違を肌で感じることで、自分のあり方を振り返ることができます
すると、自分が大切にしたいことや、自分らしさとは何なのかが、わかるようになってくるのです
それによって、自分がめざす未来も見えてくると思います
私は大学を卒業するとき、なぜ働くのか理由がわからず、せっかく就職した会社もその日に退職しました
友人たちには「あいつはいい奴だったのに、もう終わりだな」と言われ、その後、起業したものの、なかなかうまくいきませんでした
この詳しい経緯については「キミが働く理由(わけ)」(中経出版)という本に書きました
この時期に悩み苦しんだことが、私自身の原点になっています
二十代のころ、自分がどう生きるかということについて、ずっと考え続けました
そしてそのころ、私はさまざまな分野で実績をつくった方々にお会いして、生き方について話を聞きました
はじめは学生時代の友人のお父さまでしたが、その後一年間で、百八十人の方々にお会いすることができました
多くの人々の話を聞かせていただいて自分なりに考えた結果、「人は自分のイメージした自分にしかなれない」ということに気がつきました
そして「まわりに期待するのではなくて、未来は、自分が今日という一日をどう使うかで変わっていくんだ。だから、自分が今、この瞬間から何をするのかが問題なんだ」と考えるようになりました
人は自分がイメージした通りの自分になる
仕事をしていて、何か疑問を感じて上司に相談したときに、上司から「サラリーマンだから、しょうがないんだよ」と言われ続けていると、自分も何かにつけて「サラリーマンだから、しょうがないんだ」と思ってしまうことがあります
すると、現状に不満があっても、すべて「しょうがない」ですませるようになってしまいます
ですが、そうではなく、「サラリーマンは正解を変えられるんだ」「サラリーマンだから、世界の役に立つ素晴らしい仕事ができて、感動のある人生を送れるんだ」と言われれば、そういう生き方が当然のことになるでしょう
人は、自分がイメージした通りの自分になっていきます
「これがサラリーマンだ」というイメージを持つことによって、そのイメージに自分を合わせて、使う言葉や行動を決めていくのです
ということは、どのような人に会うかによって、自分のイメージが大きく変わっていくのです
ですから、仕事を楽しんでいる人たちに会って、自分のめざす未来、自分の生き方の理由を見つけてほしいと思います
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1日1分元気になる法則
福島正伸 中経出版 2010