手法は悩んでも、生き方は迷わない 悩むほど、迷わなくなる

人生

悩みから逃げなかった人が、一流になっている

今、取り組んでいることが、うまくいかなくて悩んでいることがあったとき、その分野に詳しい人に質問すると、見事にその場でパッと問題解決してくれることがあります
なぜ、それほどまでに鮮やかに、問題を解決してくれるのでしょうか

その理由は、相手も同じことで悩んだことがあるからです
一流とかプロとか呼ばれる人たちというのは、はじめて取り組む人たちが悩んだことを、一つひとつ解決してきた人たちです
そうして、どんなに高いレベルのハードルでも、乗り越えていくことができるようになったのです

そのような人たちは、どのような悩みからも逃げることをしません
悩みを乗り越える中で成長して、一流・プロといわれる存在になっていったのです

大切なことは、悩みを解決して、乗り越えていくことです
そのためには、どんなに時間がかかろうとも、逃げないで挑戦し続けることが必要です
そうでなければ、いくら悩みから逃げようとしても、いつまでも同じところでグルグルと同じレベルのことを悩み続けることになります
なぜなら、解決していないわけですから

悩みを解決することが、成長そのものなのです
そして、その成長のレベルにはさまざまな段階があります
ひとつの悩みを乗り越えても、また次のレベルの悩みが降りかかってくるでしょう
けれども、過去に悩んだレベルのことで悩むことはなくなりますから、自分の成長のレベルはどんどん高いものになっていくのです

何か新しいことに挑戦している人たちは、自分の知識や経験の不足、それまで想定していなかった問題、さらに、今までと違う人間関係などに、悩むことが多々あると思います
毎日、悩んでいるにもかかわらず、あまり成長している実感がないこともあるでしょう
それでも、私は、悩むことは無駄なことではないと思います
悩んでいる時間こそが、人間として成長している時間なのですから

つらいときには、いばらの道を選択するほど成長できます
そのような道を選択すると、立ちはだかる問題を乗り越えようとして、真剣に考え、本気で行動する必要があるからです
そして、「一体これは何のためにやっているんだろう」「なぜこれをしなくてはいけないのか」と、自分が取り組んでいることを根本的なところから、振り返るようになるからです

悩んで悩み抜くと、生き方での迷いはなくなる

さらに悩みが深くなると、「自分が生まれた理由」まで考える機会になるかもしれません
もしそこで、自分なりの答えを見いだすことができたら、どのように解決するかという悩みは続いていても、自分がやっていることに対する迷いは、なくなっていくはずです

つまり、悩んでも、迷わないというのは、どうしたらいいかを真剣に悩むほど、根本的なところで問題を考えるようになるために、次第に、生き方では迷わなくなっていくということです
すなわち、自分が大切にしたい価値観や、自分のめざすべき理想の生き方が、はっきりと見えてくるということです

自分がやっていることに意義を感じ、自分の価値観を大切にし、自分らしく生きているときは、悩みが嫌なものではなくなっているでしょう
迷わないということは、自分の中にしっかりとした軸をつくることなのです
言い換えれば、迷わないで生きるということは、結果に左右されずに生きることでもあります

迷わないで努力を続けていくと、以前悩んでいたこと、思い通りにならなかったことは、一つひとつ解決していきます

ものごとがうまくいかなくて悩み続ける中で、根本的なところから自分を振り返り、その結果、自分の生き方に迷わなくなり、成長し続けることができるようになるのです

私たちは、「迷わなくなる」ことをめざして、悩み続けているわけです
ですから、悩むということは人間の成長にとって、とても大切で素晴らしいことだと思います


1日1分元気になる法則

福島正伸 中経出版 2010

コメント

タイトルとURLをコピーしました