めんどくさくなさそうな仕事を選ぶ人は、選ばれない。めんどくさそうな仕事を選ぶ人は、選ばれる。
仕事には、
①めんどくさそうな仕事
②めんどくさくない仕事
の2種類があります。
「やりたい仕事」か「やりたくない仕事」ではないのです。
〇と◎から仕事を選ぶことは、現実においてはあまりありません。
△と×から、どちらかを選ぶというケースがほとんどなのです。
たとえば、A~Eの仕事があります。
Aが上だとすると、実際には、AとBの仕事からAを選ぶということはなく、DとEの仕事からどちらかを選ぶことになります。
合コンなら究極の選択のようなものです。
選ばれない人は、まず「どっちもやりたくない」と言います。
さらには、その中でも、少しでもめんどくさくないほうを選ぼうとします。
選ばれる人は、よりめんどくさいほうを選びます。
選ぶ側からすると、「この人はめんどくさうほうをあえて選んでいる」「この人はめんどくさいことから少しでも逃げようとしている」というのはひと目でわかります。
めんどくさくないほうを選んでいるのに「選んでください」「もっと自分にラクな仕事をください」と言っていると、最終的にはめんどくさい仕事すら与えてもらえなくなります。
たとえば、雑用を頼まれた時に「なんでこんなことを頼むの?」と思ってはいけません。
上司は、雑用やめんどくさい仕事は、自分がかわいがっている部下にしか頼まなくなります。
イヤな顔をされたらイヤだからです。
その中で、上司との人間関係が生まれ、上司からいろいろなことを教われます。
マニュアルではわからないような仕事の深いノウハウやコツを学べるのです。
「こんなことをするためにこの会社に入ったんじゃない」と言って雑用を断る人は、雑用を頼んでもらえなくなります。
雑用を拒否する時の言葉は決まっていて、「今ですか」と言います。
「今ですか」と言った時点でアウトです。
選ばれる人は、雑用を頼まれて「今ですか」とは言わないのです。
選ばれる人、選ばれない人 1ミリの差が決定的な差を生む
中谷彰宏 ぱる出版 2015
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