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仕事を感動に変える人

仕事を感動に変える人は
どんなささいな仕事であっても、その仕事の意味を考えながら取り組みます。
仕事の意味を実感することで、どんな仕事であっても感動を得られることを知っているからです。
仕事を感動に変える人は
どんな問題が起きたとしても、前向きに受け止めます。
前向きに受け止めることで、次の機会や自分の成長に活かすことができることを知っているからです。
仕事を感動に変える人は
ものごとの根本的原因を、自分自身に見出します。
自らに原因を見出すことによって、自分の出番も見出すことができるようになることを知っているからです。
仕事を感動に変える人は
自分ができることを、自分らしくやります。
自分らしく取り組むことで、仕事を楽しみ、より高い価値を生み出すことができるようになることを知っているからです。
仕事を感動に変える人は
夢や目的をあきらめません。
自分があきらめない限り、本当の失敗ではないことを知っているからです。

ある時、ふと気づいたことがあります。

目覚まし時計が鳴って、朝起きた時、正確な時間に起こしてくれる目覚まし時計をつくってくださった時計メーカーの方々に感動し、感謝したくなりました
そして、電気をつけた時、ぱっと部屋が明るくなりました
その時、二十四時間いつでも電気を送ってくださっている電力会社の方々に感動し、感謝したくなりました
顔を洗おうとして、蛇口をひねったところ、きれいな水が出てきたので、いつでもきれいな水を送ってくださっている水道局の方々に感動し、感謝したくなりました
お湯を沸かそうと台所でガスコンロに火をつけたところ、勢いよく火がついたので、安全にガスを供給してくださっているガス会社の方々に感動し、感謝したくなりました
コーヒーを飲もうとした時、コーヒーを売ってくださったコーヒー会社がなければ、このコーヒーは飲むことができなかったかもしれないと思うと、コーヒー会社の方々に感動し、感謝したくなりました
そのコーヒー豆を遠くの国から、運んできてくださった輸送会社の方々にも感動し、感謝したくなりました
そして、その豆をつくってくださった異国の農家の方々にも感動し、感謝したくなりました
さらに、そのコーヒー豆を新鮮なまま送るための、容器を開発してくださった会社の方々や、その材料になる金属を、深い地中から掘り出してくださった会社の方々など、世界中のたくさんの方々に感動し、感謝したくなったのです

このように、私はたくさんの感動と感謝に包まれて生きていることに気がついたのです
つまり、感動すること、感謝することがいくらでも身の回りにあったのです
世界中の人と関わっていることに気がついた時、私は大いなる感動と幸せを得ることができました

もし、百年前であれば、このような生活をすることはできなかったと思います
数えきれないほどの人々の努力の結果、今私は世界中のおいしい食べ物を、日本にいながら味わうことができますし、その気になれば、飛行機に乗って世界中のどんなに遠い国にでも、一日で行くこともできます
それはある意味、百年前の王侯貴族でも成し遂げることができなかったことです

このように考えると、今この時代に生きていることだけでも、大いに感動することができるかもしれません

感動は、自分でつくり出すこともできますが、いくらでも見つけることもできるものだと思います
どんな小さなこと、日常の中にでも感動は隠れているからです

実は、私たちが当たり前と思っていることに、感動があるのです
それを発見することは、生きている喜びを見つけることでもあると思います

私たちは、一人で生きているように感じることがあったとしても、実はたくさんの方々とのつながりの中で生きているのです
見知らぬところで、私たちは本当にたくさんの方々に支えられながら生きています

生きることは、感動をみつけ、そしてつくり出すことです
どこで生まれ、どのような仕事をしていたとしても、そこで感動を得ることは必ずできると思います

私たちは感動するために、生まれてきたのですから


どんな仕事も楽しくなる3つの物語

福島正伸 株式会社KADOKAWA 2014
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