関係ない作業をする

働き方
効果:集中力/脳疲労
ーカンタベリー大学 ヘルトンとラッセルの研究ー

ショートブレイクで作業効率が上がる

張りつめて仕事や作業を行うよりも、定期的にほんの少し休憩を挟んだほうが、集中力が維持しやすいという興味深い研究結果があります
カンタベリー大学のヘルトンとラッセルは、17歳から60歳までの266人を対象に、画面上に楕円が現れた位置を認識し続けてもらうテストを行いました
実験は、被験者グループを次の3つのグループに分けて行いました

グループ1 約2分の休憩をトルグループ
グループ2 数字や文字といった別の課題を挟むグループ
グループ3 作業し続けるグループ

すると、グループ1の成績が最も良いことが示されました
また、グループ2グループ3では、前者のほうが成績が良く同じことをずっとし続けたグループが、もっともパフォーマンスと反応時間が悪くなりました
定期的に短い休憩、すなわちショートブレイクやマイクロブレイクをとることで作業効率が上がることが証明されたわけです

関係ない別の作業を組み込むと脳がリセットされる

イリノイ大学アーバナシャンペン校のアリガとレラスは、ブレイクではなく、グループ2のように"別の作業"を組み込むことも効果的と主張しています
実験では、画面上に表示されている線が通常よりも短かった場合はキーを押すという作業と、2~9の数字のうち4つの数字を覚えてもらうという作業を行ってもらいました
そして被験者を次のグループに分け、結果を調べました

グループ1 最初に数字を見てもらい、線の認識(通常より短い場合はキーを押す)の作業の合間に、その数字を覚えているかをたずねられた被験者
グループ2 最初に数字を見てもらい、線の認識の作業をしてもらって、すべて終わったあとに、最初の数字を覚えているかをたずねられた被験者

すると、グループ1のほうが、時間の経過による線の認識のパフォーマンスの低下が起こりにくかったのです
関係ない別の作業を挟むことで、いったん脳がリセットされ、効率性が向上する
つまり仕事も、「Aを完全に終わらせたあとにBをする」よりも、「Aを進めながら時折Bをする」マルチタスク型のほうが良さそうだというわけです

作業効率を高めたいなら、合間に違う仕事を挟む、または2つの仕事を同時並行で進めてみるのも手。

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堀田秀吾 SBクリエイティブ株式会社 2018

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