部下や後輩の成長に根性ややる気は関係ない!
「来訪者に会議室の場所を教える」「新しいプリンターの使い方を教えてもらう」「ゴミの分別ルールを教える」「専門用語の意味を教わる」・・・
私たちは毎日のように「教える」という言葉を使っていますし、人に何かを教えたり、人から何かを教わったりする機会も頻繁にあります
しかし、"じゃあ、「教える」って何をすること?"とあらためて質問されたら、すぐには答えられない方が多いのではないでしょうか
もし、部下の教育や指導について「なんとかしたい」「もっとよくしたい」と考えているのなら、"「教える」とは何か?"を一度きちんと考える必要があります
ー「教える」とは、相手から"望ましい行動"を引き出す行為である
私は「教える」という言葉を、このように定義しています
冒頭の例でも、「教える」ことによって「望ましい行動」が引き出されます
・会議室の場所を教える⇒(引き出される行動)=会議室までたどり着く ・プリンターの使い方を教える⇒(引き出される行動)=プリンターを正しく使いこなす ・コミの分別ルールを教える⇒(引き出される行動)ゴミをルール通りに分別する ・専門用語の意味を教える⇒(引き出される行動)=専門用語の意味を習得する
つまり、人は「教える」ことによって相手を望ましい行動へと導くわけです
さらに詳しくみていくと、望ましい行動への導き方には2種類あります
「タイプ1」相手が"望ましい行動"を身につけていない場合
↓
"望ましい行動"をできるようにする
たとえば、掃除の手順を知らない人に正しい手順を教えることや、初めて使うパソコンの入力方法を教えることが、これに当たります
「タイプ2」相手が"間違った行動"をしている場合
↓
"望ましい行動"へと変える
こちらはたとえば、資料をまとめるホチキスの位置が間違っている人に正しい位置を教える、お客様へのお辞儀が浅すぎる人に望ましい角度を教える、といったこと
教えたことがちゃんとできない、仕事の覚えが悪い・・・
そんなとき、「仕事に対する熱意が足りないからだ」というふうに、原因を部下や後輩の「心」のせいにしてしまう上司が少なくありません
しかし、先ほどからお話している通り、「教える」というのは「相手から"望ましい行動"を引き出す行為なのですから、
注目すべきは「行動」です
「根性」や「熱意」といった、気持ち=「心」にばかりこだわっていては、いつまでたっても問題は解決しません
部下が仕事を覚えないのは、上司の「教え方」が適切でないために、望ましい行動が引き出せていないからだということをはっきりと認識しましょう
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